【 想いの果てに・・・ @ 】





「さぁ〜ってと、そろそろパソコンでもやるかな。」


パソコンの前に座り、電源を入れているのは、

冷蔵庫を開けて、中に入っていたチューハイを片手に、メッセンジャーを確認する。


「あれっ、いるじゃん。“ヤッホ〜♪”と。」

『きゃあ!vv』

「“・・・きゃあって・・・”」

『だって、久し振りじゃない!』

「“まぁね。でも、メールはしてるじゃない。”」

『それはそれ、これはこれ。』

「“あのねぇ・・・”」


いつものやり取りをしながら、ふと2人は同時に気付く。



無意識にパソコンの横に置いていたゲーム、



【 幕末恋華 新選組 】



普段、横に置いてネットなどしない2人は、それを見ながら首を傾げ、チャットを続ける。


『あれ?』

「“どしたの?”」

『何故か恋華のゲームが、ここにある。』

「“えっ!?も!?”」

『“も”って事は、も!?』

「“うん。持ってきた覚えはないんだけどね。”」

『私もなんだよ〜!』


首を傾げながら手を伸ばしたは、その指先がソレに触れた途端、硬直した。

指が触れた場所から徐々に、パッケージが光りだしたのだ。


「な、何!?」


咄嗟に手を引っ込めたが時既に遅く、の身体は光に包まれる。

そしてその光は、繋がっていたパソコンを通じて、の元へと届いた。


「うわっ!?」


遠く離れた場所に居た2人は、同じ光に包まれて消えた。

そしてその光は、のゲームのパッケージの上で、完全に消えた。